2013年4月5日金曜日

サンクアロマ最新メニュー

なかなかお天気が安定しない今年の春

サンクアロマのお料理の中には春を満喫できる食材が登場しています

冷前菜

”飛魚のタルタル 生姜風味 自家製岩のりのパンのトースト添え”



数種の食材が組み込まれていますが

いたってまとまりある優しい味わいです

カブやプチベール・クラゲなど

様々に訪れる歯ごたえが 遅すぎた春を

今ここで楽しませてくれます

なかでも主役の飛魚は

生姜の風味を受け入れつつ 

その他の野菜との関係を保っているようです

不思議と陸の野菜に囲まれながらも 

付け合せの岩のり風味のパンと合わせると

飛魚がより活き活きと感じられるのは気のせいでしょうか

このお皿にはシャンパンや白ワインよりも

控え目で爽やかなスパークリングワインの方が良い相性かもしれません




冷前菜

”仏産 ホワイトアスパラガスのムース 
                       ウニとコンソメジュレ”



毎年 この時期限定・サンクアロマのスペシャリテとなる

ホワイトアスパラガスのムースが登場です

なめらかなムースの中に 

今年は所々に細かなアスパラの食感も加えました

じっくり丁寧に旨みを凝縮させたコンソメジュレにより

そのムースの味わいが膨らみ 

ウニの重厚感が増しています

このお料理のコンセプトは

飛魚のタルタルとは逆に シンプルな色合いながらも

小さなグラスの中での三一体


アスパラ自体 茹でたり焼いたりはもちろん美味ですが

この仕立てでフランス料理ならではの食材が秘めた複雑性ある広がりを ぜひ堪能してください


温前菜

”フォワグラのポワレ 人参のピューレ添え ポルト酒ソース”




農家の方曰く

「春の訪れが遅かったために

お野菜 特に根菜は十分に大地の栄養を

ゆっくりと吸収して甘味が増した」

確かに色・味・香り全てが違っているようです

フレンチの王道フォワグラの味わいは

不動の地位ではありますが 

より豊かに感じるには

その火入れと付け合せにかかってきます

ワインとの相性もさることながら 食材間のつながりもここでは楽しんでいただけると思います


魚料理

”海老のムースを包んだ連子鯛のヴァプール 菜の花のソース”



真っ白なお皿に目を奪われるほどに鮮やかな連子鯛




この色をポワレにして変えてしまうのは

やはり惜しいかと

旬の鯛の味わいと香りも

海老のムースを挟んで より高めつつ

柔らかく蒸した仕立てでのご用意です

お魚に相性の良い白ワインやヴェルモット

(果実酒)を加えた春菊のソースは

濃度はありながらもしつこさを全く感じず 

爽やかさのみ


ただ ただ連子鯛の色合いと味わいの引き立て役に徹しています

柔らかな魚とは対照的な食感の付け合せ(数種の春野菜)も自然の息吹を感じさせ

穏やかなシェフならではの優しいひと皿となりました


肉料理

”オーストラリア産 ソルトブッシュラムのロースト バジル風味”






あまり耳にすることのないこの羊

オーストラリアで土壌の塩分除去の目的で

植樹された「ソルトブッシュ」

その葉を食べて育った希少なラム肉です

確かに通常扱うものとは違う点が

見受けられます

風味・色合い・身質・食感




先ずこの焼き上がりの香りをここでお届けできないことはとても残念ですね(ぜひお店で)

羊の味わいはよりしっかり、シャープに感じることができます

爽やかなバジルの風味はソースだけではなく

お肉自体にも塗ることによってその香りを馴染ませています

最後の一口が終わった瞬間 

ラム肉を食した満足感も今までとは違う点に加えたくなるかもしれません



デセール

”苺のミルフィーユとマルブレのアイス”



ここまでコースを進めてきての最後のひと皿

できるだけ優しく軽やかにお楽しみ頂きます



高く積み上げられていますが

ナイフの通りも良いほどに

パイ生地はさっくりと焼き上げました

中のクリームも苺の甘味と酸味を

消してしまわない程度に



バニラアイスをベースに苺とフランボワーズのピューレを組み込んだ

マルブレ(=マーブル)アイスがお肉のあとには癒しとなります



刻々と季節は移り 入荷する食材も変わっていきますので

今回のこのお料理は一例としてご理解ください

気になるお料理はご予約の際にお尋ねください

片岡