2010年11月27日土曜日

冬のコースでお待ちしております 後半


お待たせしました コースの後半へとまいりましょう
”的鯛のポワレ 焦がしバターソース”
ふっくらと焼き上げられた的鯛が持つ本来の旨みをソースがしっかりと包み
一体感のあるお皿に仕上がっています
ここでお楽しみ頂きたいのはそのソースの中にある不思議な食感の副食材2点
1つは生落花生 どことなく懐かししさを感じさせる香りがふわっと広がります
もうひとつはむかご=零余子と書きますが植物器官の1つです
これを持つ植物は多々あるのですが食材として使うときにはヤマノイモを指すのだとか
生落花生の時とは違う歯ごたえと風味が食べ進める中で興味を持たせてくれます
 

力強さを秘める赤ワインと共に
”北海道産エゾ鹿のロースト 黒胡椒風味 安納芋のクロケット添え”
気温がぐっと下がればジビエの季節
代表格・鹿を組み込んでみました
きめ細かい肉質は噛めば噛むほどに深い味わいを感じさせてくれます
全ては焼き加減のたまもの シェフの長年の経験と思いがそのまま表れているといっても良いでしょう 
またソースの風味やピューレになった人参の甘みはなくてはならない存在
より一層ワインを呼び寄せてしまいます
冬の醍醐味をぜひ味わってみて下さい


少し若目のヴィンテージポートと共に
”焼き上がりたてのマロンパイとチョコレートのアイスクリーム”
温度差のあるデザートはどんなに栗が大きくとも上品な仕上がりに思わず最後まで手を運んでしまうはずです
短すぎた今年の秋の名残が冬服を着込んでの登場は
四季を感じる日本において嬉しい演出
このコースを振り返りながら時間を忘れて味わってみて下さい

間もなく12月 
今年最後の思い出にこちらのコースで大事な方と一年の締めくくりと言うのはいかがでしょう
若干の食材の変更もございますので お電話にてお問い合わせください
お待ちしております

片岡

2010年11月24日水曜日

冬のコースでお待ちしております 前半


徐々に頬に当たる風が厳しさを増してきました
心も体も温まるコースが仕上がっておりますのでご紹介します
まず1品目
"仏産カキとホウレンソウのグラタン"
外の寒さも忘れてしまう程 食欲をそそる焼き色と香り
殻の中にひしめき合うようにふっくらとした仏産のカキ
クリーミーなソースがミネラル分を優しく包み込んでいます
日本のカキと比べると凝縮感のある味わいが
しばらくお口の中に響き 白ワインを引き寄せます

2品目
”白子のフリット、トリュフ風味のヴィネグレット”
柔らかくとろける白子が身にまとう衣は細かな気泡を感じます
上品に且つ食感よく
ミルキーな白子の味わいを香り高くトリュフが後押しする
繊細な口当たりとコンビネーションなだけに
あまり自己主張をしすぎないお相手(ワイン)をセレクトされることをお勧めします

この後に続くお料理にもより興味を抱いていただけるよう
今回は前菜のみと致しましょう

片岡